生命科学研究所(DD専門)

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かちかち山 『第5話』

ここまでの時間経過(簡略版)

1日目  かちかち山(シーン1、2) 
2日目  午後①:金紗、自室での目覚め
      午後②:喫茶店(ジュジュ&おと)
      夜:おとの部屋(おと&柚希)
3日目  かちかち山(シーン3、4)
4日目  かちかち山(シーン5)


おとがナレーションを放棄したため、ここからはわたくし柚希がお相手を務めさせていただきます。
ご了承くださいますようお願い申し上げます。


~ シーン5 ~

完治が絶望的なまでの火傷を背中に負ったタヌキでしたが、キズものになりながらも何とか生きながらえておりました。
そこへしばらく振りにウサギがやってきました。

おと ウサギ 「タヌキさん、火傷の具合はどうですか?」
ジュジュ タヌキ 「・・・まだ少し痛みますけど、だいぶ良くなりましたよ。ですが・・・」
おと ウサギ 「どうかしたんですか・・・?」
ジュジュ タヌキ 「痕は残るそうです・・・。かちかち山の洗礼、まじぱないです」
おと ウサギ 「・・・・・・・」
ジュジュ タヌキ 「結局キノコも取れませんでしたし、何のためにいったのかと自問する日々ですよ」
おと ウサギ 「あ・・・えっと・・・・ご、ごめんなさい」
ジュジュ タヌキ 「いえいえ。ウサギさんが謝ることではないですから」

そんなタヌキの優しさに触れ、ウサギは自分の短絡的な行動が恥ずかしくなり、悔いました。
しかし、そんな懺悔をここで行ってもまったくの無意味。
ウサギは心を鬼にして前へと進みます。

おと ウサギ 「キノコが取れなかったお詫びじゃないですけど、これから湖に魚釣りに行きませんか?」
ジュジュ タヌキ 「魚釣り、ですか?」
おと ウサギ 「はい~。おいしい焼き魚がいっぱい食べれますよ♪」
ジュジュ タヌキ 「火で大ケガした後にさらに火を勧めるなんて、これがサドというやつですか・・・」
おと ウサギ 「え、あ・・・いや、そーいうわけじゃ・・・・」
ジュジュ タヌキ 「柚希さんも見たまんまサドですし、これからはお二人のことをサドラーを呼ぶことにしましょう・・・」
おと ウサギ 「そ、それはちょっとやめて欲しいと言いますか・・・」

カンナ カンナ 「サドラー・・・・・ぷっ」
柚希 柚希 「じじいうっさい笑うな」

ジュジュ タヌキ 「まあそれはとりあえず後回しにしまして、魚釣りでしたね。最近ひきこもっていたので体を動かすいい機会かもしれませんから、喜んで行きますよ」
おと ウサギ 「あ、ありがとうございます! それじゃあさっそく行きましょー!!」


現地に到着したウサギとタヌキは舟を探しました。
しかし不幸なことに、釣り舟はすべて貸し出し中でした。
こうなると原作通り作るしかありません。

おと ウサギ 「大変ですけど、舟を作るしかないですね・・・」
ジュジュ タヌキ 「何事にも事前確認をすることの大切さを学びました。ウサギさんのアウトドアは勉強要素満載ですね」
おと ウサギ 「え? えへへ~♪」
柚希 柚希 「アンタ、ぜんぜん褒められてないからね・・・」
おと ウサギ 「なんかテンション上がってきちゃいましたよ~!」

アホみたいにテンションあげあげのウサギが木の舟を作り、何を考えているのかさっぱりわからんタヌキは泥の舟を作りました。
今思ったけど、泥の舟をしっかり形どるってすごい技術なんじゃ・・・。しかもそれが水の上に浮かぶんだし・・・。

おと ウサギ 「舟もできましたし、いよいよ魚釣りに出発です~!」
ジュジュ タヌキ 「興奮冷めやらぬ、ですね」

それぞれの舟で沖に出た二匹は、竿をたらしてアタリを待ちます。
すると不思議なことにタヌキの竿にばかり魚がヒットしたではありませんか。
たちまちタヌキの舟(泥)の中は魚でいっぱいになりました。

ジュジュ タヌキ 「ひょっとして、わたし才能あるんでしょうか?」
おと ウサギ 「タヌキさんすごい・・・Σ( ̄ロ ̄lll)」

一方のウサギはまったく釣れません。
まあウサギが釣れようが釣れまいがほとんど進行には影響ないので、とりまスルーでいくことにしましょう。
バカ釣れのおかげで釣りを楽しみ始めていたタヌキでしたが、そこはまあ泥の舟なので、予定通りに水に溶け出します。
ほどなくして釣った魚は強制的なキャッチ&リリースで水中に消え、タヌキの泥舟もまた、同じく水中へと消えて行きました。
後に残ったのは溺れるタヌキというシュールな光景のみ。

ジュジュ タヌキ 「・・・お、おぼれています、あなたの助けが必要なんです」
おと ウサギ 「い、いろいろあったけど、おば-ちゃんをいじめた罰だよ!」

タヌキを水におぼれさせ、背中に重度の火傷を負わせたウサギの罰は、お婆さんがタヌキから受けたいじめの10倍返しでした。
しかしながら、これは私がウサギに期待したものではありません。
厳密にいえば最初から期待はしていなかったので、これはこれで予想通りだったといえるでしょう。
故に、ウサギにも罰は必要なのです。

おと ウサギ 「大丈夫ですか、タヌキさん」 ←タヌキを自分の舟にひきあげ
ジュジュ タヌキ 「すみません。助かりました」
おと ウサギ 「これで後は最後のシーンだけですね」
ジュジュ タヌキ 「そうです───ん?」
おと ウサギ 「?? どうかしました?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジュジュ タヌキ 「・・・何か音がします」
おと ウサギ 「え?」

・・・カチ・・・・・・・・カチ・・・・・・・・・

おと ウサギ 「あ、ほんとだ。でも何の音だろ??」

・・・カチ、カチ・・・・・カチ、カチ・・・・・・・・

ジュジュ タヌキ 「・・・かちかち湖?」
おと ウサギ 「かちかち山にかちかち湖? あはは、ヘンなの~」

それは静かに訪れた。
二匹の乗る木の舟に浸水が始まったのだ。

おと ウサギ 「え?! なんか水入ってきてる!?」
ジュジュ タヌキ 「・・・・・・・・・・」
おと ウサギ 「えっ、えっ、えっ!?」
ジュジュ タヌキ 「やはり、私は溺れる定めだったのですね・・・。ウサギさんを道連れにできることがせめてもの救いですか」
おと ウサギ 「そんなの聞いてないよーーーー!!!!」


二兎を追う者は一兎をも得ず。
ウサギの優柔不断さが招いた今回の事件。
二匹の尊い生命は薄暗い湖の底へと消えていった。

後日、自室のベッドでウサギはこう呟いている。

おと ウサギ 「かちかち・・・湖だし・・・・・」

と。


── おしまい ──











<終劇後>

柚希 柚希 「おつかれさま。完璧なタイミングだったわね」
金紗 金紗 「そう、良かったわ」
柚希 柚希 「助けられて安堵したところからの絶望なんて普通考えつかないし。ナイスアドリブ」
金紗 金紗 「それに近いことを依頼する貴女も普通じゃないと思うのだけれど」
柚希 柚希 「ま、終わったことよ。すべては不慮の事故」
金紗 金紗 「・・・そう」
柚希 柚希 「最初電話に出なかった時はどうしようかと思ったけど、後でかかってきてよかったわ」
金紗 金紗 「電話をかけ直すのは礼儀でしょう?」
柚希 柚希 「・・・ま、ね。さってと、それじゃ報酬のディナーにいこっか。何食べたい?」
金紗 金紗 「そうね・・・お肉、かしら」
柚希 柚希 「おっけー。どうせなら焼肉っちゃおっか?」
金紗 金紗 「任せるわ。奢りだもの」
柚希 柚希 「ふふ、了解(苦笑)」

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