生命科学研究所(DD専門)

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かちかち山 『第2話』

処分通知No.001
              厳重注意処分通知書

氏名 : 柚希

貴殿は、平成26年12月27日(土)のさるかに合戦の件で『おと』に対して

重大な過失を与えましたので、書面による厳重注意処分を課します。

今後はこのような事の無きよう、十分に反省し、今後の舞台にあたるよう

にするよう通知します。
                                          以上

                             平成26年12月29日(月)
                             生命科学研究所
                             所長
                               フクナガ        印


~ シーン2 ~

タヌキさんを引きずりながら家へと帰ったおじーちゃんは、天井からタヌキさんを吊るしちゃいました。
みんなで吊るしている最中、気を失っているはずのタヌキさんが小さく「うぅ・・」と言っていました。

カンナ 爺 「私の畑を荒らすとどうなるかしっかりと覚えておきなさい」
柚希 婆 「気を失ってるから今言っても無駄だと思うけど」
カンナ 爺 「別に構わないわ。しばらくはこのままなんだから」
柚希 婆 「て、しばらくはこれが続くわけ?」
カンナ 爺 「我慢なさい。今後のためよ」
柚希 婆 「外から帰って来るたびにこれを見なきゃいけないとかイヤすぎるんですけど・・・」
カンナ 爺 「大丈夫、人は慣れるわ」
柚希 婆 「うざいくらい効率効率言ってるアンタが長時間耐えなさいって言っても説得力ゼロだし」
カンナ 爺 「さてと、私は畑に戻るわ。何かあったら連絡してちょうだい」
柚希 婆 「はいはい。いってらっしゃい」

おじーちゃんはおばーちゃんの適当な見送りで、また畑へと戻って行きました。
ひとり残されたおばーちゃんは、吊るされているタヌキさんをとりあえず眺めてみることにしたようです。

柚希 柚希 (さてと。ここからが大変なのよね・・・)

おばーちゃんとタヌキさんのふたりっきりの時間が続き、そろそろお昼をむかえようとしたその時、ここまで気絶していたタヌキさんがゆっくりと瞳を開けました。

ジュジュ タヌキ 「・・・・・・・・・・」
柚希 柚希 「起きたみたいね」
ジュジュ タヌキ 「・・ここは、いったい・・・・」

目覚めたタヌキさんにおばーちゃんが事の一部始終を話してくれました。

ジュジュ タヌキ 「そうだったのですか。それで私はこのような格好で辱めを・・・」
柚希 婆 「まあ自業自得といえばそれまでだけど」
ジュジュ タヌキ 「・・あの」
柚希 婆 「なに」
ジュジュ タヌキ 「すみません。縄が痛くて・・・。少し緩めてもらえませんか?」

おばーちゃんは・・・・
お、おばーちゃんは・・・・・
その・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

柚希 柚希 「ちょっと、なんでそんなとこで詰まるのよ。早くしろし」

お、お、おばーちゃんは・・・・・・・・・・・・優しい、人、だった、ので・・・・

柚希 婆 「仕方ないわね。ほら、こっちに背を向けて」

と言って、縄を緩めてあげました。

ジュジュ タヌキ 「・・・(きらりん!)」

すると、タヌキさんは素早く縄をほどいて、おばーちゃんに打ちかかりました。

ジュジュ タヌキ 「愚かな人間のばばあさま、お覚悟!」

ぽかぽかぽか!!

柚希 柚希 「いった!!」
ジュジュ タヌキ 「怨むならあのじいさまを怨んでください。私はむしろ等しく被害者なので」

ぽかぽかぽかぽか!!!

柚希 婆 「痛いって、言ってるで───」
ジュジュ タヌキ 「柚希さん、厳重注意処分通知書を知っておられますか?」

さっと、タヌキさんが一枚の紙をおばーちゃんに見せました。
すると、おばーちゃんの顔が苦虫(くちゅう)をかみ潰しました。
あれ??
苦虫を噛み潰した顔だったっけ???
んー、どっちでもいっか ( ̄∇ ̄;) ハッハッハッ

柚希 柚希 「くうぅぅ・・・わかってるわよ・・・・」
ジュジュ タヌキ 「それならば良いのですが。では続きを」

ぽかぽかぽかぽか!!!!!

ジュジュ タヌキ 「私だってこんなことをするのは心苦しいです。でもそんな心苦しさを乗り越え、与えられた役を演じきる自分を褒めてあげたいです」

タヌキさんは最後にそう言い残し、去って行きました。
その場に残されたのはボロボロになったおばーちゃんだけでした。

柚希 婆 「・・・・・・・・・」
柚希 婆 (後で覚えてろ・・・)

おと ナレーション 「!? なんかぞくってした!!」


つづく──
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