生命科学研究所(DD専門)

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さるかに合戦(後編)

前回のお話。

おにぎり(梅)との交換で得た柿の種を見事に成長させたカニは、適材適所の精神で暇を持て余しているサルへとその収穫を依頼する。
快く依頼を受けたかに見えたさるであったが、その胸中にはドス黒い感情がとぐろを巻いていた。

~ シーン4 ~

カンナ かに 「ここよ。さっそく作業にかかってくれる?」
柚希 さる 「はいはい」

さるはするすると柿の木を登って行きました。

カンナ かに 「へえ、鮮やかなものね。さすがサル、お似合いよ」
柚希 さる 「なにか?」
カンナ かに 「なんでもないからはじめて。そうそう、安全帯の用意はないから墜落には気をつけて」
金紗 金紗 「そこはしっかりとしておいたほうがいいと思うわ」
カンナ さる 「大丈夫よ。サルだもの」
金紗 金紗 「そう、あなた真っ黒なのね」

<木の上>

柚希 さる 「ふーん。熟してるのがけっこうたくさんあるわね」

ぶちっ!

柚希 さる 「普段あんまり柿って食べないんだけど・・・・」
柚希 さる (あ、意外といけるわね。おいしい)

柿の甘みに魅せられてしまったさるはその場で次々と柿を食べていきます。
一方木の下では──

カンナ かに 「ちょっと! 報酬は後払いなんだけど!!」
おと おと 「つっこむところが違うような・・・」

<木の上>

柚希 さる 「かに超うっさいし・・・」

さるは近くにあったまだ熟していない青くて堅い実をもぎとりました。

柚希 さる 「これなんかアンタにぴったり、よっ!」

<木の下>

カンナ かに (!? まずい!)

ぽかーん!!

おと おと 「いったああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
カンナ かに 「ふー、ぎりぎりのタイミングだったわね」
おと おと 「わたしを盾にするなんて・・・ひ、ひどいですよ・・・。そもそもここはカニが当たる場面なのに・・・」
カンナ かに 「痛いのはいやだったから助かったわ。ありがとう」
おと おと 「えーん、全然嬉しくないよぅ・・・・」

<木の上>

柚希 さる 「アイツ鬼ね・・・。これだと投げたら全部うすで防御されるし・・・」

さるの動きが止まりました。
さて、どうしたものでしょうか。

<木の下>

金紗 金紗 「ごめんなさい」
カンナ かに 「え?」

突如かにの口にハンカチーフがあてがわれ、ものの数秒のうちにかにの意識がなくなりました。

金紗 金紗 「さ、次のシーンへいきましょう」

<木の上>

柚希 さる 「・・・・・・」


~ シーン5 ~

さるの投げた青い実の攻撃?で寝込むことになってしまったかにの元へ、栗・ハチ・うすがお見舞いにやってきました。

かに 「・・・zzzz」

金紗 栗 「おいたわしや、かに様。いったいどこのどなたの仕業だというのですか!」
おと うす 「い、いやー、ほんとどこの誰の仕業なんでしょうね(汗)」
ジュジュ ハチ 「無論さるの仕業です」
おと うす 「で、ですよねー」
ジュジュ ハチ 「これはさるをこらしめなければいけませんね、栗様」
金紗 栗 「・・・そうですね。ここまでされて黙っているわけにはいかないでしょう」
おと うす 「て言っても具体的にはどうするんですか??」
金紗 栗 「私に考えがあります」
ジュジュ ハチ 「実は私にも名案がございます」
おと うす (なんかこの2人が言うと変に迫力あるなぁ・・・)

こうして、【さるかに合戦】だというのに主人公をはぶった【さる栗ハチうす合戦】が幕を開けたのです。


~ シーン6 ~

さるはとある家までやってきました。
理由は簡単。
招待されたからです。

柚希 さる 「おじゃまします」
ジュジュ ハチ 「これはこれは、ようこそおいでくださいましたサル様。ささ、どうぞ中へお入り下さいませ」
柚希 さる 「アンタひとり?」
ジュジュ ハチ 「栗様とうすちゃんは少し遅れるとのことで、先にはじめていてください、だそうです」
柚希 さる 「あっそ」
ジュジュ ハチ 「ただいま地獄汁を作ってますので、こちらの上座でお待ち下さい」
柚希 さる 「地獄汁って・・・なんてネーミングセンスよ」
ジュジュ ハチ 「古来より、見た目に反して味は良いものでございますよ」
柚希 さる 「それ微妙に意味ちがくない?」
ジュジュ ハチ 「ほっほっほ。では私はお水を汲みに行って参りますね」

ハチは水瓶の方へと飛んでいきました。

ぱちぱち──

囲炉裏の火が煌々と音を立てて燃えております。
さるはその様をぼうっと眺めていました。
その時です!

金紗 栗 「栗はフランス語でシャテーニュというらしいわ。さっき調べた結果よ」

囲炉裏の火で熱された栗がはじけ飛び、さるの顔面を直撃しました。

柚希 さる 「あっつ!!」

さるは顔面を押さえながら勢いよく立ち上がります。
そして向かうは水瓶。
い、いけません!
そこには!!

ジュジュ ハチ 「蝶のように舞い、蜂のように刺す! て、すみません私ハチでした」

水瓶の影から飛び出したハチがさるのおしりをズブシャッと刺しました。

柚希 さる 「痛~~~~っっ!!!」
柚希 さる (冗談じゃない! なんで私がこんな目にあわなきゃいけないわけ!?)

さるは顔とおしりを押さえながら家の出口へと向かいます。
いわば戦略的撤退です。
さるが家から出ようとしたその時!!

おと うす 「ふっふっふ! くらえおねえ、じゃなかった、さる!」

屋根で出番を待っていたうすが飛び降りたのです!

柚希 さる 「!?」
おと うす 「!!」

ずどーーーん!!!!

激しい衝撃音です。
これではさすがのさるもひとたまりもないでしょう。

柚希 さる 「・・・・・・・・」
おと うす 「い・・・」
おと うす 「いったああああぁぁぁぁぁぁ~~~~っ!!!」

なんということでしょう!
さるはノーダメージでした!!

おと うす 「なんでわたしの時だけ避けるのーーーー!」

さるはすまなそうに顔を伏せ、言いました。

柚希 さる 「だって、おとだし」

柚希は下衆でした。

おと おと 「うう・・・わたし、もうぜったいこんな劇にはでないかんね!」
おと おと 「アッカン ( ρ 、<) ベェーー!!」

それからは、かにさん、さるさん、栗さん、ハチさんは皆で仲良く暮らしました。
でも、うすさんだけはいつまでも経っても帰ってきませんでした。

── おしまい ──
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